ICCSim TMat
EMV Level 2 / Level 3 のテストキャンペーン管理・実行プラットフォームです。ブランド仕様からテストケースを選定し、ICCSim カードへロードして POS/ATM で実行、カード・端末・ホストのログを収集して自動解析します。
EMV Level 2 / Level 3 の適合試験を行うスタンドアロン試験プラットフォーム。決済ブランドの試験・認証を、シンプルかつ再現性のある形で実施できます。接触・非接触の両方に対応し、決済網・端末ベンダー・アクワイアラ・プロセッサ・試験機関・加盟店に世界中で採用されています。
主な機能・特長
EMV L2 / L3 の認定試験プラットフォームとして、何ができるか。
主要ブランドの認定を受けた L2 / L3 テストスイートを内蔵。ブランド要件に基づく構造化された試験キャンペーンで、試験プロセスを最初から最後まで管理します。
- 対応ブランド:American Express / Discover / INTERAC / JCB / Mastercard / UnionPay / Visa
- ブランド要件に沿ったテストキャンペーンを提示
- 多くの結果は自動解析され、手作業を削減し認証を高速化
複数のハードウェアや大量の物理テストカードを要する従来環境と異なり、自己完結型。取引ログはソフト内で直接取得でき、別途スパイアプリ・カードアダプタ・複雑なHW構成が不要です。
- 別途スパイソフト/カードアダプタ/複雑なHW構成が不要
- 取引ログをソフト内で直接キャプチャ
- 設定を簡素化し、コスト削減と試験サイクル短縮
開発試験・品質保証・バリデーション・正式認証・回帰試験・継続的な保守試験まで、決済デバイスの全ライフサイクルを支援。開発から配備、将来のソフト更新まで同じツールを使い続けられます。
- 開発 → QA → バリデーション → 正式認証 → 回帰 → 保守
- 製品の全寿命で同一の信頼できるツールを使用
Auto API アドオンで自動試験環境と連携。外部ソフトやロボットが試験実行を制御し、試験データの取得・結果保存を自動化。大規模な回帰試験を支援します。
- 外部ソフト/ロボットが試験実行を制御
- 試験データの取得・結果保存を自動化
- 大規模回帰試験の一貫性・時間短縮
対応テストスイート
ブランド別に認定された L2 / L3 のテストスイート例です(情報シート時点)。最新の対応状況は都度確認します。
Level 2
Level 3
対応規格・ブランド








L2/L3 認定ブランド(対応は構成・ライセンスにより異なります)
L3 は独立した別キットではなく、ICCSimTMat のスイートが L2 / L3 を一体でカバーします。約30年の実績。決済網・端末ベンダー・アクワイアラ・プロセッサ・試験機関・加盟店に採用。スイート一覧は情報シート時点のもので、最新の対応状況は都度確認します。
ポートフォリオ・キット構成
| キット内容 | ソフトウェアテストスイート/デュアルインターフェースカードリーダー/ICCSimカード一式。複雑なハードウェア不要の自己完結型で、取引ログの取得・自動解析・インポート/エクスポートに対応。ライセンスはオンラインライセンス(USBキー不要)で、複数PCにインストールしログイン時に空きライセンスを選択して使用可能 |
| 対応ブランドモジュール(例) | American Express AEIPS・ExpressPay/Discover D-PAS・Contactless D-PAS/EMV Level 2(ICCSimSC)/INTERAC(Device・Canadian Acquirer・Contactless・Flash CTIC)/JCB TCI/MasterCard(M-TIP・NIV Subset 3/5/7・PayPass Subset 6&8)/Visa(ADVT・ADVT qVSDC Device Module・AP Contactless・qVSDC/MSD・CDET・Transit VTPS)/Entry Point(Book A&B) |
| 補助ツール | ICCSimDev(開発ユーティリティ)/ICCSolHost(ホストシミュレータ) |
動作要件・導入情報(2026年版)
| 動作要件 | OS:Windows 11推奨/CPU:64bit対応 Intel・AMD(2.8GHz以上推奨)/メモリ:4GB以上/空きディスク:4GB/解像度:1920×1080推奨 |
| 出荷・輸送 | 注文(PO/前払い)受領から3営業日以内に処理。ハードウェアはクーリエ発送(追跡番号通知)、ソフトウェアはアクセス手順を案内。DAP条件のため、通関時の関税・税は受取側負担。原産地証明書は事前依頼で手配可(取得1〜3営業日) |
| サポート更新 | 初年度サポート・保守付き。失効1ヶ月前に更新見積を送付。失効後12ヶ月まで更新可能(それ以降は再購入)。新バージョンは登録テクニカルコンタクト宛にメール通知 |
対応ブランドモジュールの最新範囲は見積時に確認します。
実機写真



テスト実行の流れ
ICCSim カードは固定テストカードではなく、選択した試験シナリオに応じて内容を切り替えるプログラマブルな計測用テストカードとして働きます。
| 手順 | 内容 |
|---|---|
| 1 | 選択したテストケースを ICCSim カードへロード |
| 2 | カードを端末へ挿入、または非接触で提示 |
| 3 | 端末がアクワイアラ/テストホストと通信 |
| 4 | テスト結果を ICCSim カードから読み戻す |
| 5 | TMat が自動解析し、GUI 上に結果を表示 |
プロジェクト管理機能
テストはプロジェクト単位で管理します。ブランドによっては TSE(Test Selection Engine)で端末構成を入力し、その構成に必要なテストケースだけを選定できます。
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| New/Open Project | テスト案件単位で結果を管理 |
| Upload Log | カードからログだけを再読出し |
| Check Card Version | ICCSim カード上のアプレット版確認 |
| Host Log Import | 外部ホストログを取り込み判定へ反映 |
| Automatic Questions | ログから回答可能な Pass 条件を自動判定 |
| Manual Observation | 画面・レシート・LED・PIN表示など人間の確認が必要な項目 |
| Export Test Suite | 結果を Excel 等へ出力 |
| CCRT XML 準備 | 対応スイートの提出データ準備 |
| Checksum Validation | ログ改ざんの有無を確認 |
| Card Load Utility | テストスクリプトをカードへロード |
すべてが自動判定されるわけではありません。端末画面表示、カード抜去要求、署名要求、PIN入力、レシート内容などは、人間による確認項目として残る場合があります。
PaytestProbe と自動化
PaytestProbe を使うと、試験ケースごとにカードを書き換えて抜き差しする代わりに、プローブからカード応答を生成できます。Auto API により、ロボットや外部テスト自動化フレームワークから TMat を制御することも可能です。
磁気ストライプの実スワイプや、チップ故障を模擬するフォールバック試験など、物理カードが必要な試験はプローブで代替できません。プローブへ完全移行するのではなく、フォールバック用の物理カードは残す構成が必要です。接触・非接触・磁気を完全自動化するには、それぞれ専用プローブが必要になります。
ICC Solutions 製品の使い分け
汎用の ICCSimTMat、Fiserv専用キット、Worldpay専用 VIABLE は明確に分かれています。
| 比較項目 | TMat | TMat for Fiserv | ICCSimDev | Merchant Cards | VIABLE |
|---|---|---|---|---|---|
| 汎用/専用 | 汎用 | Fiserv専用 | 汎用開発 | 汎用簡易カード | Worldpay専用 |
| 主対象 | ベンダー・ラボ・アクワイアラ | Fiserv加盟店・ISV | EMV開発者 | 店舗・保守・教育 | Worldpay加盟店・ISV |
| Level 2 | 対応スイートあり | 主にL3 | 独自開発試験 | 不可 | 主にL3 |
| Level 3 | 対応 | 対応 | 正式認証用ではない | 不可 | 対応 |
| ホスト連携 | 外部またはシミュレータ | Fiserv Portal連携 | 目的外 | テストホストが必要 | 内蔵閉ループ |
| ネガティブ試験 | ブランドケース範囲 | Fiservケース範囲 | 自由度が高い | 限定的 | Worldpayケース範囲 |
| 自動解析 | あり | あり | スクリプト開発中心 | なし | あり |
| 認証提出 | スイートによる | Fiserv向け | 原則不可 | 不可 | Worldpay向け |
| PaytestProbe | 対応 | 対応 | 生成カード中心 | 非対応 | 対応 |
工程で見る製品の位置
カード発行側の Barnes 製品と ICC Solutions 製品は競合ではなく、工程が異なります。
| 工程 | 製品 | 目的 |
|---|---|---|
| カード発行側 | Barnes CPT | カード内データ・証明書・EMVタグ・磁気データを検査 |
| カード・端末開発 | ICCSimDev | 異常カード・独自カード・ネガティブ試験を開発 |
| 端末カーネル | ICCSimTMat Level 2 | EMVカーネル/Reader Application を検証 |
| 完成POS・ATM | ICCSimTMat Level 3 | ブランド統合試験 |
| 特定アクワイアラ | TMat for Fiserv / VIABLE | Fiserv/Worldpay の認証工程 |
| 店舗配備後 | Merchant Test Cards | 簡易確認・回帰試験・スタッフ教育 |
ご提案前に確認する項目
構成を確定する前に、次の点を伺います。
| 区分 | 確認事項 |
|---|---|
| 試験範囲 | 接触・非接触・磁気のどこまでか/Level 2、Level 3、または両方か |
| 対象 | POS・ATM・Tap to Phone・Transit・Fuel のどれか/対象ブランドとテストスイートの正確なバージョン |
| 接続先 | Fiserv・Worldpay・その他アクワイアラのどこへ接続するか |
| 方式 | 物理ICCSimカード方式か PaytestProbe 方式か/フォールバック試験用の物理カードが含まれるか/Host Simulator が必要か |
| ライセンス・保守 | 初年度以降の保守料金と更新停止時の扱い/テストカードの有効期限/ブランド認定スイートと開発用スクリプトのライセンス区分 |
| 自動化 | Auto API とロボット連携の API 仕様/ICCSimDev で生成したカードと TMat の互換性 |
| 国内要件 | 日本国内アクワイアラ向けの個別 L3 テストプランが提供されるか |
日本市場では「国際ブランドの L3 スイートに対応していること」と「国内アクワイアラがその結果を認証として受け付けること」は別問題です。ブランド・アクワイアラ・決済ゲートウェイ・端末構成の4点を確認したうえで製品構成を確定します。
選定ガイド — ICC製品のどれが合うか
ICCの製品は「認証を通す」「開発で確認する」「店舗で確認する」で分かれます。
| 製品 | こういう検討なら |
|---|---|
| ★ ICCSimTMat(本ページ) | ブランド認定(L2/L3)を正式に通す。受入試験を認定スイートで管理・実行したい |
| ICCSimTMat for Fiserv | Fiserv経由の加盟店・ISV認証。ポータル連携でテストログを直接アップロードしたい |
| ICCSimDev | 独自カード応答や異常条件を自作したい(ネガティブ試験・デバッグ用) |
| VIABLE | 実店舗構成(クローズドループ)で加盟店・ISVの受入試験をまとめて行いたい |
| Merchant Test Cards | 物理カードで端末構成の確認・回帰・店員トレーニングをしたい |
| 試験・認証サービス | 自社で試験を回さず、認証取得まで任せたい |
導入用途
- 新規開発時の L3 検証立ち上げ
- 構成変更・アップデート後の回帰
- 認証取得に向けた前段の網羅確認
認証との関係
適合試験用。認証取得が必要な場合は横断の認証サービスをご案内します。
