検証レイヤー · L2
カーネル
EMVカーネル=ペイメントアプリケーションの挙動。L1のDigital(プロトコル適合)とは層が異なり、取引フローの中核ロジックを担います。
責任範囲:プロトコル処理・カーネルペイメントカーネル=アプリケーションの挙動。L1 の Digital(下位プロトコルの適合)とは層が異なり、ブランドごとのカーネルロジックを担います。
この層が関わるブランド/規格













主軸ベンダー
ICC SolutionsL2(カーネル/アプリケーション挙動)の試験は ICC が主軸。ICCSim(TMat / Dev)が端末シミュレーションでカーネル分岐を検証し、SCRIPTIS™ 等のベンチと組み合わせます。
この層で何を検証するか
カーネルは、カードと端末のあいだで実際に取引を進めるロジックです。アプリ選択、オフラインデータ認証、CVM、リスク管理、Generate AC、Issuer Script といった分岐が対象になります。
| 確かめたいこと | 該当製品 |
|---|---|
| ブランド仕様どおりにカーネルが分岐するか(認定スイートで管理・実行) | ICCSim TMat |
| 標準スイートにない異常カード・独自 APDU を自作して当てる | ICCSim Dev |
| スクリプト実行・機器制御・ログ・レポートの実行基盤 | SCRIPTIS™ |
非接触はブランドごとに別のカーネルです
接触の CT2 が比較的共通化されるのに対し、非接触はブランドごとに独立したカーネルとして扱われます。したがって「対応ブランドが増える」ことは、そのぶん試験対象が増えることを意味します(L2 非接触カーネル)。
供給する側と、検証する側
この層には性格の異なる2つの立場が同居します。混同すると、購買の判断を誤ります。
| 役割 | 担当 | 成果物 |
|---|---|---|
| 端末に組み込むカーネルを供給する | Alcinéo(DUT 側) | 認証取得を前提とした実装 |
| そのカーネルを検証する | ICC Solutions ほか(試験側) | 認定テストツール・テストスクリプト |
| 正式な Type Approval 試験を実施する | 認定試験ラボ | 試験報告書 |
| Letter of Approval を発行する | 各ブランド | 承認 |
「カーネルがポートフォリオに存在する」「特定バージョンが実装されている」「特定ハードウェア上で有効な LoA を持っている」は、いずれも別の話です。新しい端末へ移植した場合、その端末についてあらためて Type Approval が必要になります。
L1 の Digital との違い
L1 の Digital はフレームや状態遷移といった下位プロトコルの適合を見ます。L2 が見るのは、その上で動くペイメントアプリケーションの挙動です。層が異なるため、どちらかで代替することはできません。
