EMVCo L12026-07規格アップデート

EMVCo Reduced Range 端末の L1 試験 ― Bulletin No.276 と受入基準スコアリング

EMVCo の Reduced Range(RR)端末は、通常の PCD L1 Analogue Test Cases(v3.2a)に加えて RR L1 Test Guidelines(v3.2a)で試験されます。2024年4月発行の Terminal Type Approval Bulletin No.276 により、RR デバイスの受入基準(Acceptance Criteria)が定義されました。

要点

  • RR 端末の試験は「PCD L1 Analogue Test Cases v3.2a」+「EMV RR L1 Test Guidelines v3.2a」の二本立て
  • 受入基準は「EMV Terminal Type Approval Bulletin No. 276(First Edition, April 2024)― Reduced Range Devices Acceptance Criteria」で定義
  • 判定には Bulletin No.276 に基づく EMVCo 認定スコアリングツールを使用(KEOLABS の RR スイートに同梱)
  • 版の対応関係:PCD(端末)系=v3.2a、PICC(カード)系=v3.2b、Mobile 系=v3.2b

Reduced Range 端末とは

通常の EMVCo 非接触端末(PCD)が想定する動作ボリュームに対し、動作範囲を縮小した端末カテゴリが Reduced Range(RR)です。RR 端末の L1 アナログ試験は、通常端末と同じ「EMVCo PCD Level 1 Analogue Test Cases(Version 3.2a)」を土台に、「EMV RR L1 Test Guidelines(Version 3.2a)」を適用して実施します。

Bulletin No.276 が定めたもの

2024年4月に発行された「EMV Terminal Type Approval Bulletin No. 276, First Edition ― Reduced Range Devices Acceptance Criteria」により、RR デバイスの受入基準が明文化されました。測定結果をこの受入基準に照らして判定する工程には、Bulletin No.276 に基づく EMVCo 認定のスコアリングツールが用いられます。KEOLABS の Reduced Range Terminal Analogue テストスイート(SC-VAL-RR Terminal Analog EMVCo)には、この認定スコアリングツールが同梱されており、測定から受入判定までを一体で実施できます。

版の対応関係に注意

EMVCo L1 のテストケース版数は、試験対象により異なります。端末(PCD)側の Analogue/Digital は Version 3.2a、カード(PICC)側の Analogue/Digital は Version 3.2b、モバイル機器は PICC Analogue v3.2b に「EMV Mobile L1 Test Guidelines v3.2b」を組み合わせます。RR は端末側なので v3.2a 系です。

試験構成のポイント

RR を含む端末側の試験では、基準側に EMVCo Test PICC(Class 1/Class 3、共振周波数違いの3種)を用い、動作ボリューム内の位置網羅にはロボット(EMVCo の加速度制約 8m/s² 超に対応した6軸機など)を組み合わせるのが標準的な構成です。

本記事は KEOLABS 公開仕様(2026-07 時点)に基づく要約です。Bulletin・テストガイドラインの適用版、必要なライセンス・治具構成は、試験対象・認証プログラムの現行要求により異なるため、見積時に確定します。詳細は EMVCo 発行の原文をご参照ください。
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